ホテル宿泊記

ホテルで部屋が無料アップグレードされる可能性を上げる方法の予想

旅行や出張で、はじめに予約していたものより良い部屋に案内されたことはありませんか?実は私はたまにあります。

このように無料でアップグレードされる可能性を上げる方法について考えてみます。

ホテルの内部の業務を知っているわけではないので、あくまでも個人の想像です。

部屋が無料アップグレードされる理由

自分自身が都市部にあるホテル(他のホテルとの競争が起きている)の経営者で、宿泊による売上を上げる必要があると考えてみてください1。ホテルというのは部屋が埋まらない限り宿泊での売上は立たないため、部屋に空きがあるのであれば、とにかく宿泊客を呼び込む必要があります。そのためにはいくつか方法があるでしょうが、個人の固定客を増やすというのが1つです。

観光で宿泊するのであれば、料理の豪華さや、施設の共用部(大浴場・プール等)や、値段を重視すると思います。しかし個人で連泊するような人だと、部屋の快適さも重要です。そこで部屋がアップグレードされたりすると嬉しくなり、また利用しようと思うでしょう。

またホテル側としても、部屋に十分な空きがある状態であれば、1段階良い部屋を割り当てたところで発生するコストに大差ない(部屋の清掃+αくらい?)なので、部屋をアップグレードして喜ばせることで再度泊まってもらう方が、長い目で見ると売上を上げやすいと考えられます。無料アップグレードはこのような理由で起きるのだと思います。

無料アップグレードされる可能性を上げる方法の個人的な予想

その場合、どのような人に来てほしいでしょうか?ホテル側の気持ちになって想像すると、

  • 多少なりとも宿泊に使えるお金を持っている
  • 連泊する
  • 同じグループ内の他のホテルも含めて、別の機会にまた宿泊する可能性がある
  • 他の宿泊客に迷惑をかけるような馬鹿騒ぎをしたりしない

ということで、よく出張するサラリーマンは1つのターゲットになると思います。逆に言えば、よく出張するサラリーマンのように振る舞えばよいとも言えます。具体的には次の方法かと予想します。

ホテルの会員になっている

マリオット系列だとMarriott Bonvoy、ANA系列を含むホテルグループだとIHGなど、主要なホテルグループは会員制度を設けているので、この会員になっておきましょう。

上級会員はもちろんのこと、たとえ宿泊実績ゼロの無料平会員であっても、会員になっている以上は今後利用する意思があるように見えるので、多少優遇される可能性があります。また無料会員になっているだけで、会員専用の安いプランが使えたりするので、もはや会員にならない理由がないというレベルです。

上級会員の宿泊が少ないホテルに泊まる

一部のホテルは、上位のホテル会員ステータスの獲得や維持のために、多くの上級会員が宿泊しているケースがあります(いわゆる「ホテル修行」)。安めかつ行きやすい場所のホテルでこの現象が起きており、一部のマリオット系列のホテルでは、会員ステータス別に予約している人の人数を掲示するケースすら起きています2

このようなホテルでは、例えばマリオット系列だと最上級のアンバサダー会員もいるのは当然のこと、かなり上位の方であるチタン会員も多数宿泊しており、プラチナ会員やゴールド会員だとアップグレード特典がついているにも関わらずアップグレードが望み薄という状態になってます。当然のことながら平会員だとアップグレードはまず不可能です。

具体的にどのホテルが該当するのかは、ホテル好き(いわゆる「ホテラー」)の動向によって変わるので確実なことは言えません3。いずれにせよ、比較的稼働率が低そうなホテルが狙い目です。

平日に短期間だけ連泊する

平日に連泊するのは、現地に用事がある出張サラリーマンが多いでしょう。連泊しているというだけで1泊のみの人よりは売上に貢献しているので、優遇される可能性があります。

なお休日はホテルの稼働率が上がっており、アップグレードさせたくても部屋が無いという理由でアップグレードできない場合があるため、アップグレードを狙うなら休日は含めない方が良いでしょう。同様の理由で、長すぎる連泊もアップグレード先の部屋が無くなる可能性が高くなるので、連泊と言っても2〜3泊程度に留めた方が良いかもしれません。

閑散期に予約する

上と同じ理由で、ホテルの稼働率が上がっているとアップグレードの可能性は低くなります。閑散期を狙いましょう。

早めにチェックインする

当然ながらホテルの部屋には数に限りがあるため、そもそもアップグレードする先の部屋が埋まっていたらアップグレード不可です。深夜にチェックインするよりは、早めにチェックインしておいたほうが空き部屋に割り当てられる可能性は上がるでしょう。

最安値のプランを避ける

ホテル側としては多少でもお金を使ってくれる人を優遇したいはずなので、最安値のプランよりは少しくらい高めのプラン(下から2番目とか)を使った方が良いでしょう。

公式サイト経由で予約する

「最安値のプランを避ける」と同じ理由で、旅行会社等のサイトよりは公式サイトの方が望ましいと考えられます。

きちんとした身なりをする

航空機の「インボランタリー・アップグレード」を受けるコツとしても言われることですが、きちんとした身なりをしておいた方が優遇されるかもしれません。もっとも、これはあまり関係ない気もしますが。

はじめからアップグレードを狙ってはいけない

上記で挙げたことは、あくまでも個人的な推測です。上記をすべて満たしてもアップグレードされないことがありますし、逆に満たしていなくてもアップグレードされたこともあります。特に、客室アップグレードの特典が無い平会員の場合は、無料アップグレードは運次第でありアップグレードされないのが普通なので、されたらラッキーという程度に思っておくべきです。

それでもアップグレードを狙うのであれば、部屋のアップグレードの権利がはじめから付いている状態で予約を行う必要があります。例えば

  • Marriott Bonvoyのゴールドエリート会員以上やOne Harmonyのロイヤル会員以上などの、客室アップグレードの特典が付く各ホテルグループの中〜上級会員になってから予約する
  • アメックス・プラチナのFine Hotel and Resortsなど、客室アップグレードの特典が付いているプランで予約する

といったことが考えられますが、あくまでも客室の空き状況によるため、確約ではありません。どうしても確実に良い部屋を取りたければ、はじめから高いお金を払って良い部屋を予約するようにしましょう。間違っても、アップグレードされないからと言ってホテルに文句を言わないように!

  1. 実際には宴会など他の売上もあるでしょうが、一旦ここでは宿泊のみ考えることにします
  2. プラチナ会員がアップグレードされないときのホテル側の言い訳として「もっと上級の人が多く泊まっている」ことを示すために有用
  3. 筆者の観測だと名古屋や琵琶湖のマリオットは該当しそう。またアクセスが良い場所にあり安価なフェアフィールドやアロフトなども該当しそうです。

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