国際線のファーストクラスは、豪華なラウンジや快適な機内など、エコノミークラスとは全く違う体験ができるため、人生で一度は乗ってみたいという方は多いのではないのでしょうか。しかし、ファーストクラスは非常に高価であり、なかなか手が届きません。そのため、インターネット上ではポイントやマイルを貯めて特典航空券で乗ると言った話を見かけます。実際、私もシンガポール航空スイートとエミレーツ航空ファーストに特典航空券で乗ったことがありますが、庶民の生活からはかけ離れた贅沢な体験ができました。
しかし、今回はあえてブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のファーストクラスのチケットを有償で(つまり普通にお金を払って)発券しました。ボーナスの何割かが吹き飛ぶくらいの支払いが必要でしたが、有償発券にも実はメリットがあることが分かりました。
特典航空券と比較した有償ファーストのメリット
ブリティッシュ・エアウェイズにおいては、私が知る限りでは、特典航空券なのか有償発券なのかで提供されるサービスに違いはありません。1
しかし、有償発券だと特典航空券にはない次のようなメリットがあります。
いつでも乗れる
このブログの読者の皆様ならご存じの通り、特典ファーストはかなり人気です。そのため、例えばANAのハワイ路線だと355日前(でしたっけ?)から熾烈なクリック競争を勝ち抜く必要があると言われています。
エミレーツ航空は以前は比較的競争が緩かったのですが、今回有償発券したブリティッシュ・エアウェイズは競争が激しい方です。Reward Flight Finderのページから月ごとの特典航空券の空き状況を見ることができるのですが、1年先まで見ても空いていないことが多いです(解放された直後でないと取れないという説あり)
しかし、有償発券だとこのような縛りはありません!何なら急に旅行に行きたくなったので、ファーストクラスに明日乗るといったことも可能です。
特に、今のように世界情勢が混乱している状況だと、仮に1年先の特典航空券を取ることがきたとしても、その頃には次のような社会情勢の変化があり、飛行機に乗れなくなるリスクがあります。
以前だとこれらのリスクは無視できたと思いますが、2020年以降の状況を考えると無視はできなくなってきたかと思います。また、社会情勢に変化がなくても自分自身に次のような変化が起こる可能性もあります。
- 非常に重要な仕事が入ってしまった
- リストラされて旅行どころではなくなった
- 自分自身や家族が怪我や病気で動けなくなった
このような不確実な状況下だと、旅行には早いうちに行っておくのが良く、1年ほど先の特典航空券に賭けるのはリスクが高いと言えます。
多くのマイルを得ることができる
航空会社にもよりますが、ファーストクラスはビジネスクラス以下と比べると、区間ごとのマイル獲得率が高く設定されています。また海外の航空会社では区間の長さやクラスではなく、単純に支払った金額をベースにマイルが加算されることもありますが、有償ファーストだとまとまった金額の支払いが必要なため、こちらの場合でも多くのマイルを得ることができます。
BAのファーストクラス搭乗時に、BAではなくJALのマイルを貯めるようにすることもできます。この場合、JGC会員であれば羽田〜ヒースローの往復で約25,000マイル貯めることができます!さらにFOP(JALグループ便以外の扱い)も得られます。ただしLSPはJALグループ便ではないので得られません。6
25,192 = (6,220(羽田〜ヒースロー間の区間マイル) * 150%(予約クラスAまたはFの積算率) * 135%(JGCボーナスマイル込み))の四捨五入 * 2(往復)
カード決済修行も捗る
クレジットカードによっては、カード付帯の特典を得るために年間で一定金額以上の決済が求められます。例えばマリオットアメックスプレミアムカードで、マリオットのプラチナ資格を取得・維持するには、年間500万円の決済が必要となっています。旅行界隈の方の感覚からは乖離しているかもですが、一般的なサラリーマン家庭では年間300万円の決済でもなかなか大変だと言われています(かつてJCBカードで存在したJCBスターメンバーズは、最高位のロイヤルαプラスが年間300万円以上の決済であったことから、一般的な家庭で頑張って届くラインがそのあたりと思われる)
ただ、有償ファースト発券の過程で高額の決済をすることになるので、カードの決済修行も捗ります。同時に、カードのポイントも多く得ることができます。
複数座席を予約するのも簡単
一般に特典航空券は実際の座席数よりも少ないと言われています。例えば、ANAだと特典ファーストとして開放されているのは多くて2席程度という説があります。そのため、大量にマイルを貯めている方でも、4人家族の旅行での特典ファーストは多分不可能です7。
しかし、有償ファーストの場合は、特典航空券のような制限はありません8。お金さえあれば、家族全員分をファーストクラスで予約するのも簡単でしょう。実際、私が有償ファーストで乗ったBA羽田〜ヒースロー便では、家族連れと思われる人が乗っていました。
ステータスや修行が不要
有償でファーストクラスを発券する場合は、航空会社のステータスがなくても最上のサービスを受けることができます。
公式情報ではないので真偽不明ですが、航空会社のステータスが高いほど特典航空券の取りやすさ(枠の開放時期や席数)が変わるという情報が散見されます9。そのため、特典航空券の取りやすさも目的としてJGC/SFC修行を行う方が一定数います。私もJGC修行(2023年までの旧制度の時)を行ったことがあり、Oneworldサファイアになっています。
しかし、有償であればステータスに関係なくファーストクラスのチケットは容易に取れます。ファーストクラスに乗る場合は、当然ながらファーストクラスラウンジやファーストクラス用のチェックインカウンター等を使用でき、これらは一般的な修行で得られるよりも待遇が良いものです。そのため、有償ファーストの前提であれば、修行やステータスのことにエネルギーやお金や時間を使う必要がありません。
燃油サーチャージのことを深く考えずに済む
特典航空券を得る場合、航空会社によって燃油サーチャージの要否が異なるらしく、どの会社のマイルを使って発券するかといったことを考慮する必要があります。これを考えるのにも時間とエネルギーを消費します。
有償ファーストの場合、当然ながら燃油サーチャージは発生します。ただ、高額な運賃と比べると燃油サーチャージは少額であるため、もはや気にならなくなります。
有償ファーストのデメリット
シンプルに多額のお金が必要です。以上!
有償ファーストを安く実行する方法(BA限定)
往復ファーストクラスでヨーロッパに行こうとすると、1人あたり200~300万円程度かかると言われています。
しかしながら、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の場合は次の点に注意することで、有償ファーストクラスを思ったよりも安く発券できます(前節のメリットが若干減りますが)。実際、96万円で羽田〜ヒースローの往復ファーストクラスを発券したことがあります。なお、本節に記載の内容は恐らくブリティッシュ・エアウェイズ限定の内容だと思われます。
安い日を探す
羽田~ロンドン路線で探すと、どういう訳かたまに安い日があります。
今回私が使ったのはこの手で、Cheapest Faresで少し先の月を見ると、往復で300万円を超える日もあるものの、なぜか100万円を切っている日も一部存在します10。往復で都合が良い日を探すのは多少骨が折れる作業ですが、根気強く探せば都合が合う安い日が見つかるでしょう。
ちなみに、高い日と安い日の違いですが、曜日による偏りはあまりなさそう(搭乗率の差ではない?)で、機材も同じなので、なぜこれほどまでに大きな値段の差があるのかはさっぱり分かりません。

往復でファーストクラスを探す
往路をファーストクラスにして往復券を探すと、復路もファーストクラスに固定されるようです。
特典航空券なら、片道のみファースト(もう片方は特典エコノミー等にするか有償発券する)という形で消費マイルを減らすことができます。しかし、この考えで片道のみファーストにしようとすると、なぜか先ほどの安い券が出てこず、常に片道200万円台以上になります。そのため、往復でファーストクラスにした方がトータルで見ると安くなります(この辺の理屈もよく分かりません)。路線によって事情は異なるかもですが、まずは往復ファーストを試してみてください。
そして、実際に行ってみました。
- エミレーツだと、有償発券で得られる空港送迎サービスは特典航空券では無いという違いがあります
- 例:2026年の中東諸国(UAE・カタールなど)・2022年以降のロシア
- 2026年のイラン情勢のため、日本では大規模な欠航に至るほどの影響は出ていないものの、国によっては2026年春に多くの欠航が出ていた模様
- 例:COVID-19のパンデミック
- 例:ハイチ
- JALではなくBAのマイルとして貯める場合、金額ベースでマイルを獲得できます。今回私が支払った金額(約96万円)のうち、運賃部分(約84万円)をベースに計算すると、BAのブルー会員でも23,000以上のAvoisポイントを得られる計算になります(1 GBP = 210 JPYと仮定。BAのブルー会員(平会員)は、支払った金額のうち運賃部分について1 GBPあたり6 Avoisポイントを得られる。
- ビジネスクラスからの特典アップグレードを狙うとかの技はあるようですが、直接の特典ファーストの予約は無理だろうという意味
- ただ、「1A」が直前まで塞がれているという話は適用されるかもですが
- ただし、エミレーツ航空だと最近の規約改定により、特典ファーストはシルバー会員以上でないと取れないようになりました。最新のステータス別特典表にも反映されています。
- ただし、この画面上に出てくる金額は運賃だけです。実際には、運賃の他に燃油サーチャージや空港施設利用料など別に必要になります(それらも含めた合計金額は後の方の画面で分かる)。
